#1「孤独な人形」"The Lonely Puppet"
英語
"It's no use.
I'm not getting anything from this.
I guess he must have kept his research data at the lab only...
But what good will come of my learning about him now...?"
英単語・英熟語
| lab | → | 研究所(laboratory の略) |
| come of doing | → | 〜の結果である |
日本語
「駄目ね。
何も出て来ない。
やっぱりデータは研究所の方にしか置いていないのかしら……。
今更父さんのことを知って、どうなるっていうの……?」
解説
1 行目の台詞では、"It is no use" だけですが、以下で「〜しても無駄である」となります。
| (1) | It is no use doing |
| (2) | It is no use to do |
| (3) | There is no use (in) doing |
(2) は文法的に間違いとされることもありますが、口語ではよく使われます。
以下に、有名な諺を示します。
| (4) | It is no use crying over spilt milk. |
| Crying over spilt milk is no use. | |
| 覆水盆に返らず。 |
「must have + 過去分詞」で「〜したに違いない」を表します。
come of doing の代わりに come from doing としても、「〜の結果である」の意味になります。
#2「狂った機械」"Mad Machine"
英語
"You know, a story.
Once upon a time, in a country far, far away there lived an old man and an old lady, blah-blah-blah..."
英単語・英熟語
| once upon a time | → | むかしむかし |
日本語
「お話ってあるでしょ、ほら。
むかしむかし、(あるところに)おじいさんとおばあさんが、てさ」
解説
you know は、「あなたは知っている」ではなく「ほら」の意味なので、you know, a story は「ほら、お話だよ」となります。
「あなたはお話を知っているよ」でも通じますが……。
once upon a time は、お伽噺の初めの決まり文句で、"Once upon a time there lived..." と続くことが多いです。
これと対になる表現が "They lived happily ever after." で、「それから 2 人はずっと幸せに暮らしました」となります。
「白雪姫」などのディズニー映画を見ていると、この 2 つをよく聞きます。
there lived an old man では、主語 an old man と述語 lived の倒置が生じています。
there の後の倒置の有無は、以下のようになります。
(4) の例文そのものが、#3「ストレイ・シープ」に出てきます。
| (1) | 一般名詞の場合 | → | 倒置される |
| (2) | 固有名詞の場合 | → | 倒置される |
| (3) | 代名詞 somebody, someone, something の場合 | → | 倒置される |
| (4) | その他の代名詞の場合 | → | 倒置されない |
| (1) | There is an old man. |
| おじいさんがいる。 | |
| (2) | There is Jiro. |
| ジローがいる。 | |
| (3) | There is somebody. |
| 誰かいる。 | |
| (4) | There he is. |
| 彼がいる。 |
#2「狂った機械」"Mad Machine"
英語
"It feels the same."
"The same as what?"
"That first creature, this one, and this vehicle as well.
I sense they're the same as me."
"You mean because they're machines, like you?"
英単語・英熟語
| creature | → | 創造物 |
| as well | → | その上 |
| sense | → | を感じる |
日本語
「同じものを感じた」
「同じもの?」
「この間の奴も今の奴も、それにこの乗り物にも。
僕と同じものを感じた」
「それは、同じ機械だということ?」
解説
creature には「生物」だけでなく、「創造物」の意味があるので、この場合は機械(敵のロボット)に対して使われています。
as well は、A as well as B の B を先行させて B and A as well としたものです。
A as well as B は「B だけでなく A も」の意味で、not only B but (also) A と同じです。
両者とも重点は A に置かれるので、主語の場合の動詞の人称は A に一致します。
| (1) | I as well as Jiro am tall. |
| Not only Jiro but (also) I am tall. | |
| ジローだけでなく、私も背が高い。 |
machine は可算名詞「機械」ですが、machinery は不可算名詞「機械装置」です。
どちらが可算名詞か分からなくなったら、「ターミネーター」のシュワルツネッガーの台詞 "I am a machine." を思い出せばよいでしょう。
今回の話にも、ジロー(キカイダー)が「僕は機械。ただの……機械だー(キカイダー)!!!」"I am a machine. That's all... A MACHINE!!!" と絶叫するシーンがあります。
#3「ストレイ・シープ」"Stray Sheep"
英語
"Good grief...
Listen, no matter how far apart siblings may drift, they're still tied together by very deep bonds."
"Sir, you're hardly an expert on this."
英単語・英熟語
| good grief | → | やれやれ |
| apart | → | 離れて |
| sibling | → | 兄弟姉妹 |
| drift | → | 漂う |
日本語
「弱ったなぁ……。
いいかい、兄妹ってやつはさぁ、どんなに離れていようが深い絆で結ばれているんだよ」
「先生、柄に合ってませんよ」
解説
grief は「悲嘆」の意味で、good grief の代わりに great grief でも、「やれやれ」となります。
brother は「兄弟」、sister は「姉妹」ですが、sibling は「兄弟姉妹」いずれにも用いられます。
「絆」は、2 人の間では 1 本のように感じますが、a bond, bonds のどちらも使われます。
hardly は「ほとんど〜ない」の意味で、単語自体が準否定語なので、文中に not は入れません。
それに対し、barely は「かろうじて」の意味になるので、両者の違いに注意しましょう。
| (1) | I can hardly | understand. |
| ほとんど分からない。 | ||
| (2) | I can barely | understand. |
| かろうじて分かる。 | ||
#4「鏡」"Mirror"
英語
"I'm glad I won't have to waste time explaining everything to you.
Now, let's hurry up and settle things.
Those are my orders."
"I have no reason to fight you!"
英単語・英熟語
| settle | → | 決着をつける |
日本語
「説明の手間が省けてありがたい。
さあ、早いとこ決着をつけよう。
そういう命令だからな」
「僕には、君と戦う理由なんてない!」
解説
order は単数形でも「命令」の意味ですが、この例のように「キカイダーを倒せ」という 1 つの命令であっても、orders と複数形になることもあります。
「君と戦う」は、fight with you のように with を入れることも可能です。
その場合、「君を相手に戦う」と「君と一緒に戦う」の両方に解釈可能なので、以下の例文の (2) と (4) は、文脈からどちらか判断します。
「君を相手に戦う」を明確に示すには、fight you か fight against you とします。
「君と一緒に戦う」を明確に示すには、with と against の両方を使うか、これらの前置詞の代わりに 接続詞 and を用いればよいでしょう。
| (1) | Kikaider | fights | Hakaider. | |
| (2) | Kikaider | fights | with | Hakaider. |
| (3) | Kikaider | fights | against | Hakaider. |
| キカイダーは、ハカイダーを相手に戦う。 | ||||
| (4) | Kikaider | fights | with | Kikaider01. |
| キカイダーは、キカイダー 01 と一緒に戦う。 | ||||
| (5) | Kikaider | fights | with | Kikaider01 against Hakaider. |
| キカイダーは、キカイダー 01 と一緒にハカイダーを相手に戦う。 | ||||
| (6) | Kikaider and Kikaider01 | fight | against | Hakaider. |
| キカイダーとキカイダー 01 は、ハカイダーを相手に戦う。 | ||||
「人造人間キカイダー」vol.1 台詞の個数行数
| キャラクター | 声優 | 台詞の個数 | 台詞の行数 |
|---|---|---|---|
| ジロー/キカイダー | 関 智一 | 3 | 4 |
| 光明寺 ミツコ | 堀江 由衣 | 3 | 6 |
| 光明寺 マサル | 小林 由美子 | 1 | 2 |
| 光明寺博士 | 飯塚 昭三 | 0 | 0 |
| 服部 半平 | キートン山田 | 1 | 2 |
| 猿飛 悦子 | 小桜 エツ子 | 1 | 1 |
| プロフェッサー・ギル | 小川 真司 | 0 | 0 |
| オレンジアント | 山野井 仁 | 1 | 3 |

