#6「白い女神」"White Goddess"
英語
"My wife, I mean, my ex-wife used to say that all the boys were crazy about you but you never showed any interest."
"You don't say.
I had no idea I was so popular."
"An attractive young woman like you?
I mean, what happened to Trevor?
Not only was he crazy about you, but he was a brilliant guy."
英単語・英熟語
ex- | → | 前の |
You don't say. | → | へえ |
brilliant | → | 優秀な |
日本語
「女房、いや元女房に言わせると、君は学生時代モテモテだったのに、男には見向きもしなかったって」
「あら残念。
私がモテたなんて、今まで知らなかったわ」
「君みたいないい女がかい?
そう言えば、トレバーはどうした?
君に首ったけで、とても優秀な奴だった」
解説
ex- は、「前の」という意味の接頭語です。
ex-husband, ex-wife, ex-boyfriend, ex-girlfriend のように使います。
7 行目の台詞を再掲します。
(1) | Not only was he crazy about you, but he was a brilliant guy. |
Not only の直後が was he となっており、倒置が生じています。
このように、否定の副詞(句)が文頭にある場合、主語と述語の倒置が起きます。
述語が be 動詞の場合は「be 動詞 + 主語」、一般動詞の場合は「助動詞 + 主語 + 動詞」の語順になります。
(2) | Not only did he love you, but he was a brilliant guy. |
#7「遥かなるサマープディング」"Memories of Summer Pudding"
英語
"It was smart of me to buy this place 40 years ago.
If we wanted real estate like this today, I couldn't afford it.
It was your grandmother's idea.
Nothing's changed since then.
It's the same as when she was with me."
"In that case, you should thank the Shinjos for being good neighbors and
taking care of this place when you wouldn't lift a finger."
英単語・英熟語
estate | → | 屋敷 |
afford | → | を持つ余裕がある |
lift a finger | → | (通例否定文で)少しも労を取らない |
日本語
「40 年前、この家を買って正解だった。
今じゃ、おいそれと手に入る代物じゃあない。
実は、お前のおばあさんの意見で買ったんだ。
しかし、ちっとも昔と変わらんな。
あいつがいた頃のまんまだ」
「それを言うなら、放ったらかしのおじいちゃんに代わって、いつも手入れをして下さっている、お隣の新庄さんに感謝するのね」
解説
to 不定詞の意味上の主語は、以下のように表します。
(1) | It is difficult to speak English. |
It is difficult for me to speak English. | |
英語を話すのは難しい。 | |
(2) | It is kind to help me. |
It is kind of you to help me. | |
助けてくれるなんて親切だ。 |
このように、It is に続く形容詞が、主語の性格や性質を表す場合は of を用いるので、1 行目の台詞でも It was smart "of" me to buy... となっています。
2 行目は仮定法過去ですが、仮定法は他でよく説明しているので省略します。
6 行目の the Shinjos のように、人名に s を付けて複数形にして、更に定冠詞 the を付けると、「〜家/〜夫妻」となり、動詞も複数形になります。
(3) | The Hiragas have a dog, Tasuke. |
平賀家では、犬の太助を飼っている。 |
#8「交渉人のルール」"Negotiator's Rule"
英語
"Where's my husband?"
"He's fine."
"I can't hand over the money without proof.
Ask him to sing the first phrase of his college song."
"Nothing in Japanese."
英単語・英熟語
hand over | → | を手渡す |
proof | → | 証拠 |
日本語
「主人は?」
「元気だ」
「その証拠がなければ、お金は。
彼の大学の校歌の出だしを聞いて」
「日本語の答は駄目だ」
解説
3 行目の台詞は、"can't ... without" の構文で、二重否定「なしでは、〜できない」となります。
(1) | I can't hand over the money without proof. |
(人質が生きている)証拠がなければ、身代金は払えない。 |
字幕では上記の台詞ですが、音声では二重否定を使わずに同じ内容を表現しています。
(2) | Before handing you all the money, I want proof. |
身代金を払う前に、(人質が生きている)証拠が欲しい。 |
今回の話で使われた、誘拐関連の英語を挙げておきます。
ミステリー作品では、頻出のものばかりです。
kidnap | → | 誘拐 |
culprit | → | 犯人 |
hostage | → | 人質 |
ransom | → | 身代金 |
motive | → | 動機 |
grudge | → | 怨恨 |
the prime suspect | → | 第一容疑者 |
an information blackout | → | 報道管制 |
#9「貴婦人との旅」"Jounrney with a Lady"
英語
"The customs officer's coming to check the passports."
"The last hurdle."
"Hurdle?"
"I'm an old lady who lost her money and passport.
But I still want to cross the border."
英単語・英熟語
customs | → | 税関 |
日本語
「税関吏がパスポートを調べていますけど」
「それが最後の難関だわ」
「難関?」
「私は、お金もパスポートも取られた老人。
でも、国境は越えたいの」
解説
custom は、「習慣」の意味では単数形も複数形もありますが、「関税/税関」の意味では複数形になります。
customs に動詞が続く場合は、複数に呼応した動詞が用いられますが、ここでは customs officer なので、are ではなく is が使われています。
他にも、単数形と複数形で意味が異なる名詞を挙げます。
arm | → | 腕 | arms | → | 武器 |
good | → | 善 | goods | → | 商品 |
manner | → | 方法 | manners | → | 行儀 |
2, 3 行目の台詞は、音声では以下のようになっています。
"The last hurdle." | → | "The last mountain to crime." |
"Hurdle?" | → | "What mountain?" |
字幕と音声の台詞を比べていると、同じ内容でも別の表現が使われていて、参考になります。
#10「チャーリー」"Charlie"
英語
"Don't be shy.
Have as much as you'd like."
"That's my mother.
Come to think of it, you've never met her, have you?"
"Don't speak with your mouth full.
It's horribly impolite.
And look at your hands.
I told you to wash them."
英単語・英熟語
come to think of it | → | そう言えば |
horribly | → | ひどく |
impolite | → | 失礼な |
日本語
「さぁさぁ、みなさん、たくさん召し上がっとくれ」
「俺のお袋だ。
そう言えばお前、お袋初めてだったな」
「口に物を入れて、喋るんじゃないよ。
お客さんに失礼だろう。
それに何だい、その手は?
ちゃんと洗えって、あれほど言ったのに」
解説
5 行目の台詞を再掲します。
(1) | Don't speak with your mouth full. |
この with は、「付帯状況の with」です。
「with + 名詞 + 分詞/形容詞/副詞/前置詞句」の形で用い、「〜した状態で」という意味になります。
いくつか例を挙げてみます。
(2) | Keaton is sitting with his legs | crossed. |
キートンは、足を組んで座っている(過去分詞)。 | ||
(3) | Keaton is sitting with his hat | on. |
キートンは、帽子を被って座っている(前置詞)。 | ||
(4) | Keaton is sitting with his hands | in the pockets. |
キートンは、両手をポケットに入れて座っている(前置詞句)。 |
「マスターキートン」vol.2 台詞の個数行数
キャラクター | 声優 | 台詞の個数 | 台詞の行数 |
---|---|---|---|
平賀・キートン・太一 | 井上 倫宏 | 4 | 7 |
平賀 太平 | 永井 一郎 | 1 | 5 |
平賀 百合子 | 桑島 法子 | 1 | 2 |
ダニエル・オコンネル | 辻 親八 | 0 | 0 |
チャーリー・チャップマン | 菅原 正志 | 1 | 2 |
アンナ・プラマー (#6) | 島本 須美 | 1 | 2 |
滝田夫人 (#8) | 柳川 慶子 | 2 | 3 |
誘拐犯 (#8) | 天田 益男 | 2 | 2 |
ルイズ・フォン・ホーエンシュタウヘン (#9) | 新村 礼子 | 2 | 3 |
チャーリーのママ (#10) | 竹口 安芸子 | 2 | 5 |
チャーリーのママをはじめゲストキャラの方が、準レギュラーより発言しています(笑)。