工藤 かずやさんと長崎 尚志さんと「ゴルゴ 13」

「パイナップル ARMY」(作:工藤 かずや/画:浦沢 直樹)の工藤さんも、「ゴルゴ 13」(さいとう・たかを)の脚本を担当していた、とは聞いたことがあったのですが、いい機会なので確認しました。

単行本の収録巻数は、工藤 かずやさんの作品一覧を参照して下さい。

工藤 かずやさんの「ゴルゴ 13」の脚本
話数 サブタイトル 掲載号
第 188 話 アルヘンチーノ・ティグレ 1982/9/10, 25, 10/10
第 194 話 110 度の狙点 1983/2/25, 3/10
第 198 話 シンプソン走路 1983/6/10, 25
第 199 話 死闘ダイヤ・カット・ダイヤ 1983/7/10, 25
第 201 話 ルーサー・キングの遺産 1983/8/10
第 204 話 ヘッドハンター 1983/10/10, 25
第 205 話 裏切りのスワスチカ 1983/11/10, 25, 12/10
第 208 話 ビオ・グレゴリオ司教 1984/2/25, 3/10
第 211 話 AZ4 CP72 1984/5/10, 25
第 212 話 デッド・アングル 1984/6/10
第 215 話 ロックフォードの野望 1984/8/25, 9/10
第 216 話 メジャー・オペレーション 1984/9/25, 10/10
第 218 話 ロックフォードの野望 謀略の死角 1984/11/10, 25
第 221 話 シーザーの眼 1985/1/10, 25, 2/10
第 223 話 偽りの五星紅旗 1985/3/25, 4/10
第 227 話 血統の掟 1985/7/10, 25

第 188 話「アルヘンチーノ・ティグレ」から第 212 話「デッド・アングル」までは、担当編集が長崎 尚志さんです。

つまり、長崎さんの「ゴルゴ 13」担当編集時代、以下のきむら はじめさんと工藤さんの脚本があったのです。

長崎 尚志さんの「ゴルゴ 13」の担当編集
話数 サブタイトル 掲載号
第 187 話 河豚の季節 1982/7/10, 25, 8/10, 25
第 188 話 アルヘンチーノ・ティグレ 1982/9/10, 25, 10/10
第 189 話 リトル・ハバナ 1982/10/25
第 190 話 複合標的群 1982/11/10, 25
第 191 話 ラスト・ループ 1982/12/10, 25
第 192 話 バンブ・ザ・ガリバー 1983/1/10
第 193 話 クレムリン名簿 1983/1/25, 2/10
第 194 話 110 度の狙点 1983/2/25, 3/10
第 195 話 ザ・メッセンジャー 1983/3/25, 4/10
第 196 話 マシン・カウボーイ 1983/4/25, 5/10
第 197 話 GO UP 遡行 1983/5/25
第 198 話 シンプソン走路 1983/6/10, 25
第 199 話 死闘ダイヤ・カット・ダイヤ 1983/7/10, 25
第 200 話 7 号コテージ事件 1983/8/10
第 201 話 ルーサー・キングの遺産 1983/8/10
第 202 話 プロキシー・ファイト 1983/8/25, 9/10
第 203 話 女カメラマン・キム 1983/9/25
第 204 話 ヘッドハンター 1983/10/10, 25
第 205 話 裏切りのスワスチカ 1983/11/10, 25, 12/10
第 206 話 デバッグ 1983/12/25
第 207 話 闇の封印 1984/1/10, 25, 2/10
第 208 話 ビオ・グレゴリオ司教 1984/2/25, 3/10
第 209 話 海難審判 1984/3/25, 4/10
第 210 話 真実の瞬間 1984/4/25
第 211 話 AZ4 CP72 1984/5/10, 25
第 212 話 デッド・アングル 1984/6/10
第 213 話 2 万 5 千年の荒野 1984/6/25, 7/10, 25

長崎さんは「ゴルゴ 13」を 27 話 48 回担当し(増刊号を除く)、そのうち 6 話 11 回がきむらさん/10 話 20 回が工藤さんの脚本です。

「THE ゴルゴ学」に、工藤さんのインタビューがあります。

当時の担当編集だった長崎さんとは「あうんの呼吸」でやってこれましたね。
海外小説の最新作や話題作はお互い読みこんで情報交換したり、ディスカッションしました。

THE ゴルゴ学

長崎さんは、工藤さんの原作者としての仕事ぶりを十分知っていたものと思われます。

1 年後、「パイナップル ARMY」の原作者として工藤さんを選んだのが、小学館「ビッグコミックオリジナル」編集部なのか長崎さんなのか分かりませんが、「旧知の原作者と、新人時代から育てているマンガ家」と組んでおり、納得の布陣だったのです。

「パイナップル ARMY」と「MASTER キートン」に、似た構図が浮かび上がって来ました。

両作品には、もう 1 つの共通点があります。
工藤 かずやさんも原作を書かなかった?です。