「パイナップル ARMY」(作:工藤 かずや/画:浦沢 直樹)の「ブレイクスルー:突入」と「ゴルゴ 13」(さいとう・たかを)の第 19 巻「ジェット・ストリーム」の粗筋は、以下の通りです。
- 「ブレイクスルー:突入」
- 西ドイツのフランクフルト空港で、離陸直前の飛行機がハイジャックされる
- GSG9 コマンド部隊は、機内にスタングレネード(音だけを発する手榴弾)を投込む強行突破を計画する
- 電源と水の代わりに、女性と子供が解放される
- 機内にアメリカのハートランド上院議員がいることが分かり、心臓が弱いハートランドの耳を作戦と同時に数分間ふさぐ協力者が必要になる
- 偶然その飛行機に乗合わせていた豪士に対し、アメリカ海兵隊式の暗号でハートランドの座席番号と突入時間を送る
- 豪士の活躍で作戦は成功する
- 事件解決後、豪士は姿を消す
- 「ジェット・ストリーム」
- イギリスのロンドン国際空港で、着陸直前の飛行機がハイジャックされる
- ロンドン警視庁は、人質の安全を優先する
- 現金とパラシュートとダイナマイトの代わりに、女性と子供が解放される
- 偶然その飛行機に乗合わせていたゴルゴに対し、MI6(英軍事情報部第 6 課)のヒューム部長は管制塔と犯人を経由させて暗号文を送る
- ゴルゴの活躍でハイジャックは失敗する
- 事件解決後、ゴルゴは姿を消す
「ジェット・ストリーム」は、「ブレイクスルー:突入」よりも 13 年前の 1973 年 10 月の作品で K・元美津さんの脚本です。
ヒューム部長の暗号文は、「同志に告ぐ、『賛美歌 13 番』を斉唱し、これをただひたすら願う……母の命にかけて、すべてを誓いつつ、ヒューム」でした。
「賛美歌 13 番」は第 17 巻「柩に誓いを」でも、ゴルゴの連絡員がアメリカの NBC と CBS の番組にリクエストして、ゴルゴに依頼を受けたことを知らせています。
第 112 巻「スティンガー」でも、ゴルゴが南アフリカにいるとの情報を持っていた CIA が、「アメリカの教会で、賛美歌 13 番を合唱中に突然壁の一部が壊れました……住民は、不吉な事の前ぶれではないかと不安に包まれています……」との TV ニュースをモザンビークに流しました。
「MASTER キートン」(作:勝鹿 北星/画:浦沢 直樹)の「豹の檻」では、英国政府が BBC を通じて「ドナウ河近くの動物園では、ライオンがヒョウの檻に入り、出られなくなっています」という TV ニュースを世界中に放送しています。
余談ですが、「ゴルゴ 13」では何度かハイジャックが起きています。
- ゴルゴがハイジャックする
- 第 49 巻「ガリンペイロ」
- ゴルゴがハイジャック犯を狙撃する
- 第 7 巻「AT PIN-HOLE!」
- ゴルゴの乗った飛行機がハイジャックに遭遇する
- 第 5 巻「飢餓共和国」
- 第 10 巻「鎮魂歌に牙を」
- 第 19 巻「ジェット・ストリーム」
- 第 134 巻「高度 7000 メートル」
- 標的の乗った飛行機がハイジャックに遭遇する
- 第 118 巻「未明の標的」
- 国連関係者や各国政治家の乗った国連機がハイジャックに遭遇する
- 第 112 巻「スティンガー」
2 つ目は、「テキサス大強盗団」と「バーニーよ銃をとれ」です。