ITOMARU さんは、「MASTER キートン」(作:勝鹿 北星/画:浦沢 直樹)についても触れています。
「MASTER キートン」の「青い鳥消えた」のプロットが、オットー・プレミンジャー監督のサスペンス映画「バニー・レークは行方不明」に酷似しています。
映画にはノエル・カワードが出演しており、漫画にはノーマン・カワードというキャラが登場するので、偶然ではなく「オマージュ」「インスパイア」なのでしょうが、はっきり「盗作」レベルの類似ですね。
サイコ・サスペンス好きの浦沢 & 長崎コンビの手によるものではないかと。
「バニー・レークは行方不明(原題 BUNNY LAKE IS MISSING)」は 1965 年のアメリカ映画で、1966 年のイギリスのアカデミー賞撮影賞(モノクロ)を受賞しています。
監督・製作 | オットー・プレミンジャー |
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原作 | イヴリン・パイパー |
脚本 | ジョン・モーティマー |
ペネロープ・モーティマー | |
撮影 | デニス・クープ |
音楽 | ポール・グラス |
タイトルデザイン | ソウル・バス |
出演(役名) | キャロル・リンレー(アン) |
ケア・デュリア(アンの兄スティーブン) | |
ローレンス・オリヴィエ(ニューハウス警部) | |
ノエル・カワード(ウィルソン) | |
マーティタ・ハント | |
フィンレイ・カリー | |
エイドリアン・コリ | |
アンナ・マッセイ |
日本では 1966 年 7 月に公開されていますが、ビデオ・DVD 化されておらず、幻の名作と言われています(アメリカでもビデオ化はされませんでしたが、2005 年に DVD "BUNNY LAKE IS MISSING" が発売されました)。
原作は 1957 年に発表されましたが、早川書房から邦訳「バニー・レークは行方不明」(イヴリン・パイパー)が出版されたのは 2003 年です。
原作 | イヴリン・パイパー | |
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登場人物 | バニー・レーク | 消えた少女 |
ブランチ・レーク | バニーの母親 | |
デニス・ニューハウス | 精神科医 | |
イス・ウィルソン | 作家 | |
ダフ | 警部補 | |
クロエ・ライト・ベインター | ブランチの友人 | |
ルイーズ・ベントン | 保育園の園長 |
私は映画は見ていませんが、メールを頂いて小説を読みましたので、あらすじを裏表紙から引用します。
娘はどこに?消えたわが子を捜す悪夢の一夜
大都会ニューヨークへ引っ越してきたシングル・マザーのブランチは、三歳の娘バニーを保育園に預けて仕事に出る。
ところがその日の夕方、保育園へ迎えに行くと、バニーの姿はどこにもなかった。
驚きあわてるブランチだが、新学期の初日とあって保母も園長もバニーの事をよく覚えていない。
思い余って警察に駆け込むが、なぜか冷淡な扱いを受け、あげくにバニーの実在すら疑われてしまう。
娘を捜して独り東奔西走するブランチは、徐々に狂気の淵へ追い込まれてゆく……
巨匠オットー・プレミンジャー監督が映画化した特異なムードのサスペンス!
一方、「青い鳥消えた」の登場人物は以下の通りです。
登場人物 | パティ・キャロル | 消えた少女 |
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ジュリー・キャロル | パティの母親 | |
ノーマン・カワード | ジュリーの婚約者 | |
エミリー | ジュリーの先生 | |
エリカ・ケッター | ジュリーのアパートの住民 | |
ルイーザ・メルク | ノーマンの別れた妻 | |
ケイト・カワード | ノーマンの妹 |
あらすじも登場人物も、確かにそっくりです。
「テレキネシス 山手テレビキネマ室」(作:東周斎 雅楽/画:芳崎 せいむ)の「ふるえて眠れ」では、映画「バニー・レークは行方不明」が鍵を握っていたので、長崎 尚志さんは間違いなく見ているのでしょう。
他にも、以下の作品が「子供が行方不明になり、その存在を否定される母親」の話です。
2006 年 6 月、「フライトプラン」レンタル開始に合わせて、TSUTAYA で「隠された真実を、暴きだせ。」というフェアが開催され、「フライトプラン」「フォーガットン」を含む 15 作品が一角にまとめられていました。
POP も用意されていたので、全国規模で展開されたものと思われます。
上記 2 作品は「いるはずがいない謎」/下記 3 作品は「いないはずがいる謎」が「隠された真実」のようですが、私は「フライトプラン」しか見ていません(他 10 作品は「いるかいないか」という内容ではないみたいでした)。
映画「バニー・レークは行方不明」は現在リメイクが企画されています。
4 つ目は、「仮面の奥」と「心と手」「ヒーロー」「手錠」です。