「勝鹿 北星さんは長崎 尚志さん?」説の情報源
噂の真相社「噂の眞相」2000 年 2 月号。
「勝鹿 北星さんは長崎 尚志さん?」説の時期
発売は 2000 年だが、私が知ったのは暫くしてから。
「勝鹿 北星さんは長崎 尚志さん?」説の内容
「噂の眞相」の記事は、「小学館のドル箱マンガ誌が舞台の『スピリッツ』編集長更迭説の裏側」(レポーター:高田 成次)という見出しで、「MASTER キートン」編集者であった長崎 尚志さんに関する内容でした。
記事中に、「きむら はじめ」や「ラデック・鯨井」という名前は登場しないものの、長崎さんが第 4 の人物として追加され、「きむら はじめ = 勝鹿 北星 = ラデック・鯨井 = 長崎 尚志」説が流布し始めました。
- 小学館「ビッグコミックスピリッツ」長崎 尚志編集長(当時)が解任された
- 長崎さんは「MASTER キートン」編集者(事実)でありながら、「勝鹿 北星」なる架空人物をでっち上げ、多額の金を自分の妻の口座に振込ませていた
- 横領額 3600 万円
- 長崎さんや浦沢 直樹さんと雁屋 哲さんの仲が悪く(事実か?)、「美味しんぼ」(作:雁屋 哲/画:花咲 アキラ)を打切られそうになった(事実か?)雁屋さんが小学館に密告したことから、更迭に繋がった
「勝鹿 北星さんは長崎 尚志さん?」説の真偽
この記事は「噂の眞相」だけあって(笑)、疑問だらけでした。
- 横領額が「原稿料と印税の合計」だとしたら、あれだけ売れて 3600 万円は少なすぎないか?
- 長崎さんがきむら はじめさんだとすると、元同僚 & 「美味しんぼ」の主人公のモデルを雁屋 哲さんは何故密告したのか?
仲違いしたのか? - 「ビッグコミックオリジナル」で編集者をしていた小学館社員の長崎さんが「ビッグコミックスピリッツ」編集長になる一方、ラデック・鯨井さんは集英社「ビジネスジャンプ」で「SEED」(作:ラデック・鯨井/画:本庄 敬)を連載していたことになる。
小学館の社員が、(子会社とは言え)集英社で連載できるのか? - 「MASTER キートン」の数々の難事件に比べ、「家族の口座で横領」は単純すぎて、原作者の行動とは思えない(もっと巧妙な手段を用いるはず)
ただし、長崎 尚志さんが勝鹿 北星さんかどうかは別として、何らかの理由で「ビッグコミックスピリッツ」編集長を解任されたのは本当かもしれません。
きむらさんから、原稿料や印税の全額ではなく一部を受取っていた可能性もありますが、そこまでは分かりません。
「勝鹿 北星さんは長崎 尚志さん?」説を検証するために、勝鹿 北星さんときむら はじめさんと長崎 尚志さんの年表を作成しました。
- 勝鹿 北星名義の代表作
- きむら はじめ名義の代表作
- ラデック・鯨井名義の代表作