「チャイルド・プラネット」(作:竹熊 健太郎/画:永福 一成)

「封印作品の謎 2」(安藤 健二)には、作品名は明記されていないものの「チャイルド・プラネット」(作:竹熊 健太郎/画:永福 一成)を指すと思われる、竹熊 健太郎さんの談話が掲載されています。

案の定、どんどん僕の知らない話になっていってしまった。
編集者と漫画家で、お話を勝手に作っていっちゃったわけです。
その作品はすごく連載を急がされたので、漫画家と十分な打ち合わせもできないまま、見切り発車的に始めた。
僕の失敗でしたね。
結局、漫画家と僕とで作品に対する考え方が根本的に違ってたんです。
途中でついに、僕の知らないキャラクターが出てきたときに、『これはもうできない。原作者と名乗る自信がなくなった』と言って、原作を降りました。

「チャイルド・プラネット」の単行本では、竹熊さんは 1 〜 5 巻は原作/6, 7 巻は原案になっています。

当時、竹熊さんと親しかった岡田 斗司夫さんのおたくウィークリープレ創刊号 0.7には、以下の記事があります。

そんな竹熊氏の転機と言えばやはり「チャイルドプラネット」と「エヴァ」だ。
チャイプラは竹熊氏を経済的に裕福にした。
だけど、通常のマンガ原作という枠を超えようという竹熊氏のコンセプトは、相手のマンガ家や担当編集者にすら拒否され続けた。

この時期、たしかに竹熊氏は落ち込んでいた。

(中略)

竹熊氏が庵野君にラブラブになることに反比例するかのように、「チャイルドプラネット」から竹熊さんの心は離れていった。
竹熊氏の試みはけっきょく担当編集者にも理解されず、竹熊氏はクレジット上では「原案者」という立場に落ちついてしまったようだ。

「もうどうでもいいんです、あんなマンガは」
現実から拒否された竹熊氏は、ますますエヴァと庵野秀明に深くはまりこんだ。

余談ですが、この記事の別の箇所を巡り、竹熊さんと岡田さんは仲違いしています。

また、やや脇道に逸れますが、マンガ「チャイルド・プラネット」と似た作品に、ドラマ「僕らの勇気 - 未満都市」があります。