「パイナップル ARMY」の掲載順序と収録順序

「パイナップル ARMY」(作:工藤 かずや/画:浦沢 直樹)の小学館「ビッグコミックオリジナル」掲載順序と単行本収録順序を一覧表にすると、以下のようになります。

「パイナップル ARMY」の掲載順序と収録順序
単行本
巻数
単行本
話数
サブタイトル 備考 掲載号 掲載
ページ
カラー
第 1 巻 第 1 話 インストラクター豪士   1985/2/20 183 2 色
第 2 話 偽りの英雄   1985/4/20 63  
第 3 話 最後の真実   1985/5/5 111 2 色
第 4 話 十五年間の悪夢   1985/5/20 53  
第 5 話 五人の軍隊 前編 連作 1985/9/20 3 4 色 + 2 色
第 6 話 五人の軍隊 中編 1985/10/5 3 4 色 + 2 色
第 7 話 五人の軍隊 後編 1985/10/20 109  
第 8 話 過去からの男   1985/11/5 149  
第 2 巻 第 1 話 火曜日の老兵   1985/12/5 107 2 色
第 2 話 5 ドルのゲーム   1985/11/20 105  
第 3 話 白の追跡者   1986/1/5 105  
第 4 話 7 番街の花束   1985/12/20 148 2 色
第 5 話 テキサス大強盗団   1986/1/20 103  
第 6 話 真夜中の襲撃者   1986/2/5 179  
第 7 話 コパンの壁   1986/2/20 102 2 色
第 8 話 セルバ・ゲーム   1986/3/5 69 2 色
第 3 巻 第 1 話 フォルショー通りの決闘   1986/5/5 245  
第 2 話 1979 年の栄光   1986/3/20 241  
第 3 話 シャルロットの贈り物   1986/4/5 107  
第 4 話 ドッグ・ウォッチ   1986/4/20 253  
第 5 話 5 月 2 日の弾道   1986/5/20 147  
第 6 話 フリードリッヒの狼   1986/6/5 147  
第 7 話 ミュンヘンの休日   1986/6/20 111  
第 8 話 カシードラルの遺産   1986/8/5 209  
第 4 巻 第 1 話 カーテンコール   1986/7/5 113  
第 2 話 ブレイクスルー:突入   1986/7/20 29  
第 3 話 賭けのシナリオ   1986/10/20 153  
第 4 話 栄光へのオフサイド   1986/8/20 111  
第 5 話 大いなる目覚め   1986/9/5 111  
第 6 話 脱出 -evasion- 前編 連作 1987/1/5 233  
第 7 話 脱出 -evasion- 後編 1987/1/20 149  
第 8 話 ザルネンの感謝祭   1986/9/20 113  
第 5 巻 第 1 話 サイレント・マグナム   1986/10/5 111  
第 2 話 誇り高き孤独   1986/11/5 201  
第 3 話 ドクター・スタージェス   1986/11/20 115  
第 4 話 グリフォンの罠   1986/12/5 153  
第 5 話 9 年目のホワイト・クリスマス   1986/12/20 253  
第 6 話 戦場に咲く花   1987/2/5 187  
第 7 話 サンタ・マリアの想い出   1987/2/20 233  
第 8 話 ミラノに死す   1987/3/5 75  
第 9 話 ロンリー・ソルジャー   1987/3/20 83  
第 6 巻 第 1 話 見えざる敵   1987/4/5 149  
第 2 話 シエラ・ネバダの特訓   1987/4/20 259  
第 3 話 キッドナップ・ラプソディー 前編 連作 1987/5/5 211  
第 4 話 キッドナップ・ラプソディー 後編 1987/5/20 29  
第 5 話 エクスタインの風景   1987/6/5 61  
第 6 話 ラインの蘇生   1987/6/20 251  
第 7 話 湖上の男   1987/7/5 259  
第 8 話 死神の死   1987/7/20 115  
第 9 話 ジェフリーの災難   1987/8/5 203  
第 7 巻 第 1 話 天国のワイン   1987/10/20 3 4 色 + 2 色
第 2 話 キング オブ ザ・ロード 前編 連作 1987/8/20 223  
第 3 話 キング オブ ザ・ロード 中編 1987/9/5 151  
第 4 話 キング オブ ザ・ロード 完結編 1987/9/20 259  
第 5 話 泣く男   1987/11/5 25  
第 6 話 エレンの憂鬱   1987/11/20 259  
第 7 話 招かれざる隣人   1987/12/5 77  
第 8 話 ラスト・オーダー   1987/12/20 259  
第 8 巻 第 1 話 聖者現わる   1988/1/5 25  
第 2 話 その男……   1988/1/20 25  
第 3 話 暗い日曜日   1988/2/5 113  
第 4 話 黒の手紙 連作 1988/2/20 257  
第 5 話 素晴らしき休日 1988/3/5 3 4 色 + 2 色
第 6 話 微声拳銃 1988/3/20 191  
第 7 話 竜韜部隊 1988/4/5 113  
第 8 話 最後の切り札 1988/4/20 257  

この表から、「パイナップル ARMY」の連載には 3 つの過程があることが分かります。

  1. 1985 年 2 月 20 日号に単発読切として掲載
    • 「インストラクター豪士」
  2. 1985 年 4 月 20 日号から 3 号連続掲載
    • 「偽りの英雄」「最後の真実」「十五年間の悪夢」
  3. 1985 年 9 月 20 日号から正式連載
    • 「五人の軍隊 前編」から「最後の切り札」まで

正式連載の第 1 回「五人の軍隊 前編」から第 3 回「五人の軍隊 後編」までで、バーバラとミッチェル大佐以外の主要登場人物が出揃っており、読切から連載になるに当たって、物語を作りやすくしています。

  1. 「五人の軍隊 前編」
    • ジャネットとコーツが登場
    • ジェフリーと珍は名前だけ
    • 同じく名前があるマリウスは最終回まで現れず
  2. 「五人の軍隊 中編」
    • ジェフリーと珍が登場
  3. 「五人の軍隊 後編」
    • ハリデー准将が登場

また、「パイナップル ARMY」の内容には 4 つの段階があります。

  1. アメリカ編 (1)
    • 「インストラクター豪士」
  2. アメリカ編 (2)
    • 「偽りの英雄」から「真夜中の襲撃者」まで
  3. ホンジュラス共和国編
    • 「コパンの壁」「セルバ・ゲーム」
  4. ヨーロッパ編
    • 掲載順序だと、「1979 年の栄光」から「最後の切り札」まで
    • 収録順序だと、「フォルショー通りの決闘」から「最後の切り札」まで

アメリカ編を 2 つに分けているのは、以下の記述から「インストラクター豪士」だけ他のアメリカ編と時期が異なるためです。

  1. 「インストラクター豪士」のナレーション
    • 「なお、”ブロック姉妹支援作戦”後の豪士の行方は、まったく不明である」
  2. 「最後の切り札」のバーバラ
    • 「Miss. ナンシー・ブロックですね」
    • 「四人の姉妹がプロの殺し屋と戦おうっていうんだから……」
    • 「最近、ヨーロッパから帰ってきたの」
  3. 「素晴らしき休日」のトム・ローガン
    • 「豪士とは、一度、敵味方に分かれて戦ったことがあるが……俺の完敗だった……」(「素晴らしき休日」は「5 ドルのゲーム」の後)

従って、「パイナップル ARMY」の掲載順序と収録順序は上表の通りですが、事件発生順序は以下のようになるものと思われます。

  1. アメリカ編 (2)
  2. ホンジュラス共和国編
  3. ヨーロッパ編
  4. アメリカ編 (1)

余談ですが、豪士は多額の報酬を得たことが 2 回あります。

  • 「セルバ・ゲーム」で 100 万ドル
  • 黒の手紙結社撲滅で 80 万ドル

豪士は、これらの金の一部で「インストラクター豪士」のオンボロビルを購入しており、ブロック姉妹に 35 万ドルで売却したのでしょう

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